受験学年になる前に

 古賀塾の公式Twitter(https://twitter.com/koga_juku)で、春休みのうちにしておいて欲しいことについて、いくつか呟いていたのですが、その中でも反響が大きかったものを加筆・修整してご紹介します。

過去問に目を通す

 中学2年生や高校2年生は、春休みのうちに「今までに習った内容」の復習をしっかりしておきましょう。そして、3年生の予習をしておきましょう。

 …これは、いろんな人からもらっているアドバイスだと思います。では、なぜこのタイミングで復習すべきなのでしょうか?

 私は、なぜ復習すべきかを実感するために「過去問に目を通すこと」が大切だと思います。
 解かなくて大丈夫です。雰囲気を味わうだけでOK。今は歯が立たないように思える問題でも、しっかり対策していけば、ちゃんと解けるようになります。

 まず、高校入試から。
 福岡県の公立高校の入試問題では、中1・2で習った内容も多く出題されています。教科にもよりますが、実は6割程度以上が「すでに習った内容」です。たとえば数学では、60点満点中40点以上が1・2年生で習った内容だったこともあります。

 これまでに習った単元が完璧になっていれば、それだけですでに非常に有利です。逆に言えば、どんなに「3年生になってから頑張ろう!」と思って3年生の内容だけを頑張っても志望校合格は難しくなります。

 高校2年生の場合はどうでしょうか?
 この学年の場合は、第1志望校の過去問に目を通して最終到達点の確認をしておくことはもちろんですが、今の時点で「滑り止め」とか「学校のみんなが受けるから受ける」などと思っている大学の過去問も確認しておいてください。
 そう思っている大学の入試問題も、決して簡単ではなく、実際には受けることすらできない受験生も少なくありません。

学習計画を確認しよう

 過去問を確認したら、その過去問演習を起点として、大まかでも構わないので学習計画を確認してみましょう。
 大学受験の話を中心にしていますが、高校受験の場合も同様です。

 ほとんどの人が受験する共通テストは1月中旬、私立大学は2月の上旬〜中旬、国立大学は下旬に試験が行われます。

 2月は私立大学の対策もする必要があるため、国立大学の対策をできるのは1〜2週間となります。そして、多くの学校では12月中旬〜1月に共通テストの対策(仕上げ)が行われます。

 これらのことを考えると、10月・11月にも二次・個別試験の対策をしておく必要があります。

 すると、9月中には基礎的な演習を終わらせておきたい。できれば、7・8月に基礎演習をして、9月には演習で判明した基礎の抜け漏れを確認したり、二次・個別試験対策を先取りをしたいですね。

 そうなんです。合格から逆算して考えていくと、高3・1学期の間に「インプットは完了している」状態にどれだけ近づけるか、ということがポイントになります。

 もう1度4月から順を追えば、
  ・1学期でインプットと基本問題の演習
   (英単語、公式や例題、歴史の流れや一問一答の最重要語句など)
  ・7月の模試で成果の確認
  ・8月〜11月で標準問題や過去問
  ・11月の模試で成果の確認
  ・12月以降は最終調整
という流れになります。

 高校受験の場合も、ほぼ同様に組み立てられて
  ・1学期でインプットと基本問題の演習
   (英単語、公式や例題、歴史の流れや一問一答の最重要語句など)
  ・7〜9月で標準問題
  ・10月、11月の模試で成果の確認
   (中学校では、この判定をもとに面談が行われることが多い)
  ・12月・1月は過去問や最終調整
   (2月上旬が私立高校、3月上旬が公立高校の入試)
という流れになります。

 もちろん、志望校や現時点での学力によっても大きく変わることがあるので、これだけを唯一の正解と思わず、信頼できる人に相談をしてください。

問題をたくさん解こう!

 ここまで、過去問を解くことが重要である、過去問を中心にスケジュールを立てることが重要である、という話をしてきました。

 過去問に限らず、受験勉強や定期テストの勉強は「問題を解いてナンボ」だと思います。
 もちろん、取り組み方や状況などの判断は必要です。ガムシャラに解くだけで良いのかと言えば、そうではありません。単純に、覚えるだけでは不十分、ということです。

 テストでは「覚えていたのにど忘れした…」と言っても得点はありません。答案用紙には書けないのですから、○はつきませんね。
 テストは、「覚えた」ことに対してではなく、「思い出せる」ことや「使える」ことに対して評価される競技です。
 覚えようとするだけで問題を解かないのは、筋トレとストレッチだけして練習試合をしないまま大会に臨むようなものです。

 テスト勉強でも学習計画を立てる際には問題演習にしっかりと時間をとれることを最優先に考えて、それを起点としてインプットをいつまでに終わらせるのか(繰り返しを含む)を考えていきましょう。

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 古賀塾では、随時、体験や受験相談を受け付けております。ちょっとした不安や心配でも、お気軽にご相談ください。

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