個別指導の古賀塾では、生徒一人ひとりに専任の担任がつき、学習計画を立てたり、自分で計画を立てられるよう指導しています。

今回は、高校生が定期テストのためにどのように学習計画を立てると良いか、計画表の作成コツを紹介します。この記事を参考にして、自分で作成してみてください。

定期テストの計画表を作成する際に準備すべきことを以下にまとめます。

目標を設定する

定期テストで目指す得点や順位、平均点に対してどれだけ上を目指すかなどの目標を設定しましょう。科目ごとに異なっても構いません。全科目に目標を設ける必要はありません。

重要なのは、「前回と比較してどのように改善したいか」、「志望校に合格するためにはどの程度の成績が必要か」という2点です。

定期テストでは、志望校に合格した先輩の学年順位などを担任の先生に尋ねると良いでしょう。それを最終目標として頑張ることが分かりやすいです。

ただし、最初からその目標を目指す必要はありません。まずは、前回より成長することが大切です。

テスト範囲を調べる

テスト範囲となる内容をリストアップしましょう。テストの1週間前や2週間前になれば、学校から範囲表が配布されるでしょう。しかし、前回の試験範囲からスタート地点は推測できます。範囲表がないからといって勉強をしないのは避けましょう。

前回のテストの反省を確認する

前回の定期テストの訂正ノートを見直しましょう。作成していない場合は、前回のテスト勉強時に使用した資料を振り返ってください。範囲表が配布されたら、どのような勉強をどれだけ行ったかを思い出し、どのような結果になったかも振り返りましょう。

前回より成長するためには、前回の勉強を上回る必要があります。

定期テストの勉強は3週間前から始める

定期テストの勉強をいつから始めるべきかという質問をよく受けます。多くの生徒は2週間前から始めていますが、計画表の作成が得意な人に限り、それで十分間に合います。慣れていない人は3週間前から始めましょう。基本的には、学習計画は1週間単位で作成します。(修正は常に行います)具体的には以下の通りです。

テスト3週間前

この1週間は試行錯誤しながら勉強します。計画表を作成しても、予定通りに進まないことがあります。

計画表を作成する際に重要なのは、現実的な予定を組む能力です。学力や集中力など、自己分析ができていなければ予定を組むことができません。しかし、自己分析ができている人は少ないです。そのため、テスト3週間前の勉強が重要になります。この1週間で実際に勉強してみて、自分の能力を確認しましょう。

テスト2週間前

前の1週間を振り返り、再度計画表を作成しましょう。自分の実力を認識した上で計画を立て、正確なテスト範囲も明らかになるでしょう。テスト範囲を逆算して計画表を作成します。目標としては、この1週間で全体の半分以上をカバーしている必要があります。また、分からない問題が出てくるでしょう。質問する時間を事前に決めておきましょう。必要であれば、先生と事前に約束しておくと良いでしょう。

テスト1週間前

この1週間で全範囲を一通り終え、わからない問題はすべて質問しておく状態にしましょう。

特に理系科目には注意が必要です。「1回解いたから大丈夫」と思っている人もいますが、1回解いただけでは定着していない場合が多く、テスト中に悩んでしまい、解けなくなることがあります。見たことはあるけれど解けない、という状況を避けるために、この期間に定着するまで何度も解き直しましょう。

そのためには、解けなかった問題には付箋を貼ったり、メモ帳に記録しておくと良いでしょう。

テスト前日

翌日の科目の勉強のみを行いましょう。テスト範囲表を再度確認し、出題範囲の問題で不安な問題がないか、実際に手を動かしてチェックしましょう。特に文系科目には注意が必要です。覚えているつもりになっていないか、何度も確認しましょう。

最後に、前日はしっかりと睡眠を取りましょう。夜更かしは避けましょう。

計画表を作成する際のコツ

中学生の時との違い

中学時代は、勉強時間を増やすだけである程度の点数が取れました。そのため、「勉強しろ」と言われると、中学のテストではうまくいくことが多かったでしょう。

しかし、高校レベルになると範囲が広がり、時間を増やすだけでは成果が出にくくなります。それでも、時間を基準にすることで勉強しやすくなるため、時間管理を推奨します。それに加えて、ページ数や問題数も計画に含めましょう。

計画表は完璧を目指さない

計画表は柔軟に作成することがコツです。予備日や余白を設けると良いでしょう。また、計画表は修正する前提で作成すると良いです。

隙間なく完璧な計画表を作成しても、一つでも達成できなかった場合、その後の計画は無意味になってしまいます。したがって、一度作成した計画表は都度修正していきましょう。

後ほど紹介しますが、「Googleカレンダー」の利用を推奨します。手書きでは修正が大変です。

苦手な科目から先に取り組む

計画表を作成する際は、気が進まないかもしれませんが、苦手な科目から取り組みましょう。苦手な科目は、分からない箇所が多いため、質問する時間を考慮に入れる必要があります。

理系科目は早めに取り組む

苦手な科目と同様に、理系科目は文系科目よりも質問する機会が多くなるため、早めに取り組むことで質問する時間を確保しましょう。

範囲が広い科目は毎日取り組む

範囲が広い科目は、計画的に取り組むことが重要です。そのような科目は、毎日同じ時間に設定しておくと良いでしょう。計画表はGoogleカレンダーで作成することを推奨しますが、繰り返し機能を利用して自動でスケジュールを設定できます。同じ時間に設定しておくと手間が省けます。

定期テストのスケジュール表

個別指導の古賀塾では、計画を立てるのが苦手な生徒にも計画のアドバイスを行っています。

Googleカレンダーを使用して計画表を作成する

手書きの計画表よりも、Googleカレンダーなどのスケジュール管理アプリを使用して計画表を作成することを推奨します。

その理由は、計画は固定できないためです。手書きで計画表を作成すると、修正ができず、結局意味のない計画になってしまいます。計画がずれた場合でも、都度修正することが、実効性のある計画につながります。その意味で、Googleカレンダーなどのアプリを使用すると、修正が非常に容易になります。(長押しでスケジュールの移動が可能です。)

勉強時間は1コマ1時間または30分で設定する

計画表を作成する際は、1時間または30分を一つの単位として設定することを推奨します。

集中できる時間は15分程度ですが、計画表を作成する際にはそれほど細かく設定する必要はありません。

1時間内のスケジュールは以下を参考にしてください。

スケジュールを修正する際も、1コマの時間を1時間に設定しておくと、カレンダー上でブロックをドラッグ&ドロップで移動させたり、入れ替えたりするだけで済むため、非常に簡単です。

カレンダーのタイトルには、教材名+ページ数などを記入する

計画表には、科目だけでなく、教材名+ページ数や、教材名+問題番号などを記入しましょう。

例えば、1時間(休憩時間を含む)で、数学の4STEPのp5を解くと決めた場合は、予定に「4STEP(p5)」のように入力します。物理のセミナーで20番〜26番まで解くと決めた場合は、「セミナー物理(20〜26)」のように入力します。

1時間でどの程度進むかの判断は、最初は難しいかもしれません。慣れてくると予定通りに進むようになるため、最初は少なめに設定しておくと良いでしょう。

常に確認する

カレンダーは常に確認しましょう。Googleカレンダーはスマートフォンのアプリでも利用できます。何時から何をする予定だったのかをチェックすることで、勉強を始める際に何をすれば良いかを考える必要がなくなります。

定期テストの計画表を作成する手順

1. 目標を設定する

2. テスト範囲を調べる

3. 前回のテストの反省を確認する

4. 定期テストの勉強は3週間前から始める

以上が、定期テストの計画表を作成する手順です。

計画表は3週間前から作成し、試行錯誤しながら進めることがポイントです。計画表はGoogleカレンダーを利用し、計画は修正することを前提とします。

計画表を作成する際には、柔軟に作成しておくことで修正が容易になります。

計画表は1週間ごとに作成しましょう。

まとめ

中学生の頃と違い、高校生になると定期テストで点数を取るのが非常に難しくなります。

学習計画を自分で考えて、それをやり抜くことがとても大事です。

そして、計画通りに進まないときに原因を分析することで次に繋がります。

計画をつくるという習慣のない人には非常に面倒くさいと思われるかもしれませんが、とても大切な時間なので実践してみてください。

困っていることがあれば、先生に尋ねにいきましょう。

LINE友だち追加・YouTubeチャンネル登録をお願いします!

古賀塾では、高校受験・大学受験を目指すお子様向けの情報や対策動画などを定期的に発信しています。

投稿者プロフィール

山﨑 翔平
山﨑 翔平
個別指導の古賀塾の塾長。医学部予備校「メディカルラボ」、Z会グループ「アオイゼミ」などで講師経験と東進衛星予備校の校長としての教務経験をもっています。
入試問題の作成や模擬試験の作成、参考書やタブレット教材などの教材作成やマイナビ「中学受験受験ナビ」https://katekyo.mynavi.jp/juken/ などでの連載も行っています。
担当した子ども達に「しっかりと寄り添って自立させる」をモットーに親身になって指導をする先生です。