こんにちは、山下です。

「和差算」は、いくつかの数量の和と差から、それらを元にしてそれぞれの数量を求める計算のことです。

小学校では4年生で習いますし、「線分図」の書き方も合わせて習います。

四則演算を習い終える3年生の子たちには、初めて出てくる〇〇算になるのではないでしょうか。

ただ、基本的な解き方をおさえることができれば、応用問題までは解けるようになります。

ご家庭で「和差算」をお子さんに教える際に、教え方が分からないと困っている方もいると思います。

今回は、キッズライトで算数を指導している経験から、「和差算」の教え方についてまとめます。

和差算の基本パターン

大人の頭では、数式や文字を使って解く方が分かりやすかったり馴染みがあったりするかもしれませんが、今後の応用のことを考えて、「線分図」を利用して考えることをおすすめします。

それでは、以下の2つのパターンを考えてみましょう。

  【解法1】大小関係をはっきりさせる
  【解法2】3つ以上の数が出てくる場合

【解法1】大小関係をはっきりさせる

手順 ① 問題文を読んで、線分図にしてみる

まずは、2つの大小関係を確認してみましょう。

今回は「オスのメダカ」の方が多いですね。

数式で表すと、次のようになります。

   オスのメダカ = メスのメダカ + 6匹

手順 ② 大きい方(多い方)に、小さい方(少ない方)を合わせる

短い方の線を伸ばして、長い方と同じ長さにします。

ここで、線を伸ばした部分は、点線や波線で描くなどの工夫をしましょう。
今回の図では赤線で表していますが、実際にテストを解いているとき、どの部分を自分が延長したのかが分からなくなると、計算ミスにつながってしまうからです。

これで同じ長さの線分が2本、できました。

手順 ③ 割り算をする

オス・メスのメダカの数を、オスのメダカの数にそろえて考えてみました。

もともとオスのメダカとメスのメダカを足すと34匹いたので、メスのメダカを6匹増やすと、全体で40匹になります。

この数は、オスのメダカの数の2倍の数になっているので、

 34+6=40(匹) → 40÷2=20(匹) 

となります。

メスのメダカは、これよりも6匹少ない14匹です。

このことを、数式でも確認しておきましょう。
   オスのメダカ + メスのメダカ        = 34
   オスのメダカ + メスのメダカ + 6匹   = 34 + 6
   オスのメダカ + 【メスのメダカ + 6匹】 = 40
   オスのメダカ + 【オスのメダカ】      = 40 
   ∴ オスのメダカ = 20

【例題2】3つ以上の数が出てくる場合

今度は、3つ以上の数が出てくる場合に取り組んでみましょう。

問題文をよく読みながら、どれが1番短い線になるのか、何を基準にすればよいのかを考えていきます。

手順 ① 大小関係を確認する

3つ以上の数が登場する場合、問題文に出てくる順番が、そのまま大小関係の順番になっているとは限りません。

そのまま線分図を書こうとすると、やや見にくくなってしまいます。

したがって、最初に小さい順や大きい順など、ランキングを作るようにしましょう。

また、「AはBよりも5つ多い」のような表現だけではなく、「AはBの3倍よりも5つ少ない」という表現とセットで登場することがあります。

書き慣れていないと、これだけでも困ってしまう子が出てきます。

「〇〇は△△の□□倍」という表現が出てきたら、まずは、△△の数を①として線分図に書きます。

□□倍のところが2倍ならば②、3倍ならば③と書き込むようにしていきましょう。

手順 ② やり取りした様子を線分図にする

手順①での注意をもとに線分図を実際に書くと、次のようになります。

手順③ 「多い」「少ない」を調整する

今回の問題が取り組みにくくなっている原因は、単純に「2倍」ではなく「2倍よりも7匹多い」となっている点です。

この点を解決するために、まずは「はるとくんは、なつきくんの2倍」「あきとくんは、なつきくんの3倍」とった場合を考えてみます。

はるとくんは、問題文よりも7匹少なく、あきとくんは、問題文よりも5匹多くとったことになります。

問題文では「3人で80匹をとった」とありますので、

 80 ー 7 + 5 = 78

となり、「◯匹多い」「◯匹少ない」ということを考えないことにすると、3人で78匹をとったことになります。

※ 「~より〇匹多い」の〇匹を全体の数から引きます。「~より〇匹少ない」のときは、〇個を全体に足します。

手順 ④ 割り算をする

ここまでの話を整理すると、

 ・なつきくんがとった金魚は①匹
 ・はるとくんは、なつきくんの2倍の②匹
 ・あきとくんは、なつきくんの3倍の③匹
 ・3人あわせると78匹

となります。

①匹 + ②匹 + ③匹 = ⑥匹 が、78匹なので

 78 ÷ ⑥ = 13(匹)

となり、なつきくんは13匹とったことが分かります。

はるとくんは、

 ② + 7 = 13×2 + 7 = 33

となり、答えは33匹となります。

和差算の教え方のまとめ

今回は和差算について話をしてきました。

ポイントは、何と言っても「線分図」に表せるかどうか、という点です。

和差算は、計算そのものは比較的やさしい計算方法で解けるため、中学受験を目指す上で、最初に取り組む単元として使われることも多い内容です。

それまでに扱ってきた問題は、問題を読んで、出てきた数字をなんとなく組み合わせて式を書けば解けてしまう問題もあったかもしれません。

しかし、ここからは問題文をよく読み、情報を整理して、それを視覚的に図で表すということを要求されます。

線分図をかけるようになることは、後に控えている応用問題にも活きてきます。

「分からない」と言って簡単に投げ出さず、何度もじっくり問題文を読みながら、ときには音読もしながら、線分図を描く練習をしていきましょう。

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投稿者プロフィール

山下 拓海
山下 拓海
生徒それぞれの目標に対し、現状把握・分析から最短距離で合格するためのカリキュラムとスケジュールを作成し、進捗をしっかり管理することで合格力を高めます。
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