共通テストも終了すると、すぐに私立大学の入試、国公立大学の前期入試があり、バタバタします。
その入試期間を終え、受験生の中には、思った通りの点数が取れずに、悶々とした日々を過ごしている人もいると思います。
私も30年ほど前は同じ状況でした。
自分自身に不甲斐なく感じ、悔しくて悔しくて。
でも、点数は自分が勉強してこなかったせいですし、怒りをぶつけるところがなく、家族に八つ当たりしていた記憶があります。
そういう感情的になっている時に大切な決断をすると必ずと言っていいほど間違ってしまいますので、くれぐれも冷静になって、自分のことをよく知っているご両親と話し合って決めるようにしてください。
『人間万事塞翁が馬』という諺があります。
その昔、中国にあるお爺さんがいました。
ある日、そのお爺さんが飼っていた馬が逃げ出してしまいました。その時に、周囲の村人たちは『お爺さんは災難だったね』と言っていたそうですが、お爺さんは『そうでもないかもしれん』と言っていたそうです。
その後に、その馬が他の馬を連れて帰ってきたので、村人たちが『おじいさん、よかったね!』と喜んでいました。
しかし、おじいさんは『いやいや、わからんぞ!』と言っていたそうです。
その後に、なんと、おじいさんの息子が馬から落ちて骨折をしてしまいました。
そこでまた、村人は『災難だったね』とおじいさんにいうと、『いやいや、わからんぞ』と言っていたそうです。
そうしたら、中国では戦争が始まりましたが、骨折をしていた息子は戦争に行かずに済んだという話です。
この諺の意味は「人生における幸不幸は予測しがたいということ、幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ」(故事ことわざ辞典)と言われています。
浪人をしてしまうと、『なんで俺だけこんな目に遭わないといけないのか!』と思ったりしますが、私の経験上、人生での出来事で間違いなく浪人はトップ5にランクインしています。
今では、浪人をしたことで今の幸せな人生があると思っています。
ですから、これから浪人をする人には悲観的にならずに、浪人の1年間は神様が与えてくれた時間だと思って頑張ってください。
それともう一つ浪人をする人には伝えておきたいことがあります。
それは『艱難汝を玉にす』という諺です。
艱難とは苦難・困難・災難という意味があり、苦難・困難・災難があなたを玉のように光輝くものにしてくれるという意味です。
人間がきついと感じる時は、一番成長している時です。そのきつさから逃げてはせっかくの成長のチャンスを逃してしまいます。
自分自身を振り返ってみると、きつさや苦しさを感じた後に人生の転機が訪れています。その転機は、その後の人生を好転させてくれています。
きついと感じるのは今までと違うことをやっているからであり、今までと一緒なら今までと一緒の結果しか出ません。
結果を変えるためには自分の考え方や習慣を変えるしかありません。絶対に止まない雨はありませんし、出口のないトンネルもありません。必ず雨は止み、必ずトンネルには出口があるように、なんで自分だけこんな目に遭わないといけないのかと思っていても、それを乗り越えれば幸せな人生が必ず訪れますから、以上の2つの言葉を信じて頑張ってください。
浪人をする際に大事になるのは、浪人をどこでするかということです。
浪人の『場所』は非常に重要ですので、今回は自宅での浪人をする『宅浪』について少しお話をしてみたいと思います。
宅浪のメリット
自宅で勉強をする『宅浪』のメリットは、1つは、予備校に通学の時間が無い分だけ勉強時間にできるということ、もう1つは授業料がかからないことということです。
一般的に浪人をするとなると、予備校に行く人が多いと思います。
やはり、受験のプロにお任せをするというのが効率もいいのではないかと思います。
私も浪人をした時には熊本県の北部からわざわざ西鉄電車に乗って福岡市内の大手予備校に通っていました。
片道2時間弱かかっていましたから、非常に大変だったのを記憶しています。
そんな中で友人の1人に自宅で浪人した人がいました。費用と通学にかかる時間を考えると、自宅で自分でやった方がいいと言っていました。
また、予備校にもよりますが、授業料は講習費用なども考えれば、年間100万円ほどは平均的にかかりますし、大手予備校は都市部にある場合が多いですから、そこに通うとなると通学時間も1時間以上かかる人も多いと思います。
通学時間は工夫次第では勉強時間にすることも可能ですが、やはり都市部に向かう公共交通機関は普通、通勤通学の人々で混んでいますので思うように勉強ができない場合が多いと思います。
宅浪のデメリット
宅浪のデメリットは、自分に合った学習法や学習ペースが分からないということです。
宅浪であれば自分のペースで勉強ができ、自分にあった教材で勉強ができると思いがちですが、そもそも、自分に合ったペースとはどんなペースなのかわかりませんし、そのペースが結果的に合格につながるのかどうかも受験を熟知した人でなければわかりません。
自分にあった教材も、本当にあっているかどうかも最終的には結果が出てみないとわからないということがあります。
せっかくの神様から与えていただいた浪人という人生における時間を無駄にする可能性もあります。
自分にあったペースや教材がわかっていたのならば、そもそも現役で合格していてもおかしくない訳です。
費用がかからず時間があっても、肝心な第一志望校に合格するペースと教材があっていなければ、制限時間付きの受験では合格を手に入れることは難しくなります。
そういう大事なことを客観的にアドバイスを受けながら勉強を進めていくことが重要ですので、宅浪ではそのアドバイスも受けづらくなります。
そして、一番の難点は、自分1人になってしまうということです。
浪人を決意して夏休みぐらいまでは、気力も充実していますから頑張れるのですが、夏ぐらいから後輩たちも頑張り始め、だんだんと疲れも出てきて不安が増してきます。
一度、『不合格』という烙印を押された経験が重くのしかかってきて、精神的に辛くなり始めるのが夏頃からです。
夏休みが終わる頃から、本当に不安で勉強に手がつかなくなり、発狂しそうだったと話していた生徒もいました。
浪人中の最大のポイントは精神的に安定して勉強を続けられるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
このポイントも宅浪だとなかなか難しくなります。
宅浪のサポートを「古賀塾」で!
古賀塾では、通塾する予備校という形式とは別に、宅浪のサポートも「オンライン授業」という形でも行っています。
「オンライン授業」では、最低1科目から1対1の授業を受けることができます。
不安になるのは高卒生・浪人生だけではなく、保護者の方も同様ですので、指導報告も行っています。
保護者とのコミュニケーションを密に取ることにより、生徒の自宅での状況などがさらに把握でき、担任も的確な指導が行えます。
ご要望があれば、毎月でも保護者面談、三者面談を行うこともできます。
古賀塾の特徴はいくつかあります。
①映像授業や参考書をメインにインプットをするので、早いペースで勉強できます。集団予備校だと過去問の演習などが十分に行えないなどの悩みはよく聞きますが、自分のペースで学習することができ、集団予備校だと1か月かかる内容が1週間で学ぶことも可能です。
つまり、インプットの時間をコントロールできるので、過去問演習の時間を長くとることもでき、かつ、苦手な分野が出てきたとしても克服するための時間を長くとることが可能になります。同じく、現状の実力が志望校に届ない人でもインプットの時間を短くできるので、最短で合格することもできます。
②個別指導予備校なので、アウトプットに強いです。
集団授業や映像授業では、様々な知識をインプットできますが、そのあとのアウトプットに対するサポートが著しく弱いです。
古賀塾では、インプットした後に、問題集やプリントを解いてもらいますが、解いたものをチェックします。
わからない所があったら、質問するという考えではなく、チェックしている時に、こちら側は本当に分かっているのかチェックし、質疑応答を行うので、理解したつもりになっていた場所の発見ができます。また、自ら質問をしに行くのが得意ではない人でも質問対応をしてもらえるので、安心です。
特に拘っているのが、「なぜ」その選択肢を選んだのかを確認することと、間違えた原因やどうすれば良かったのかを修正してあげることです。
これは、一人でアウトプットのための勉強をしているとできないことなので、古賀塾の強みはこの部分です。
なぜ、ここまでやるかというと、それだけ「宅浪」で受験に合格することは困難なことだからです。
だからこそ、古賀塾ではしっかり学習のサポートを、保護者の方の大切なお子様の、子育ての最後を責任を持ってお預かりするという気持ちでやっています。
子育てにおいて、今まで色々な思い出があると思います。
その思い出がいいものであったり、そうではないものでもあるかもしれませんが、その最後の思い出を『古賀塾で浪人してよかった』と締めくくっていただき、子どもから大人への一歩である志望大学入学につながればという、子を持つ保護者の皆さんにも寄り添いながら運営をしております。
宅浪をするなら情報集めをした上で結論を!
結論を言えば、『宅浪は受験のプロでもお勧めしない』となりますが、これら以外にもメリットやデメリットはあるでしょう。
どちらかと言えばデメリットの方が多いと思います。
しかし、距離の問題などさまざまな理由で「宅浪」を選択することになるとしても、事前にメリットやデメリットを把握してから決断をすることも重要です。
決断をするということは料理で例えると、材料がなければ料理ができないのと一緒で、情報がなければ判断もできません。
美味しい料理を作ろうと思えば材料を吟味し、下ごしらえして作りますよね。
材料と下ごしらえだけではなく、そこに気持ちも込めるはずです。
浪人をするときも同じです。
しっかり情報を揃え、吟味し、気持ちを込めて実行することが大切です。
どうであれ、人間万事塞翁が馬ですから、人間の幸せや不幸せは容易に予測はできません。
しかし、自分の経験上言えることは、今という瞬間を一生懸命頑張っている人には必ず幸せがやってくるということです。
皆さんの幸せを祈っています。
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投稿者プロフィール
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現在は福岡市西区にあります、株式会社amiciで統括責任者として働いております。
以前は、東進衛星予備校の校長として13年間ほど勤務しておりました。教え子には東京大学(理科三類含む)、京都大学、一橋大学、九州大学、医学部医学科(国公立・私立含む)などの多くの合格者を出しておりました。長女が生まれたのをきっかけに、理想の教育施設を作りたいと現在の会社に転職しました。 株式会社amiciは2016年4月に民間保育所のプティット福重ルームからスタートしました。
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