西南学院大学は、第1志望とする高校生も多く、また、国立大学を受験する生徒の併願先としても人気となっています。

併願先として多い大学は九州大学、長崎大学、佐賀大学、鹿児島大学、北九州市立大学などです。

そういった理由から、福岡市西区に住んでいて文系を選択した生徒は、1度は受験校として考えたことのある大学ではないでしょうか?

それだけ人気のある大学のため、九州内の他の私立大学と比べても倍率がやや高めで、偏差値としてもトップレベルの大学となっています。
(いわゆる「コロナ禍」になる前までは、倍率が4〜4.5倍となっていました。外国語学部を中心に3倍前後まで低下しましたが、それでもなお、他大学と同じかやや高い基準を保っています。)


さらに、単純に偏差値が足りているかいないかだけではなく、過去問から傾向を分析し、対策を十分できているかどうかも合否に影響します。

そんな中、古賀塾の、2023年度に西南学院大学の合格実績は7名が受験し、合格したのは6名になります。
合格者の中には、11月の模試ではE判定だった生徒もいます。

今回は、その生徒たちが、どのような対策を進めていたのかについて、確認していきます。

4つの入試方式

西南学院大学を受験する場合、下記の4つの入試方式があります。

  1. 総合型選抜
  2. 一般選抜
  3. 学校推薦型選抜(指定校推薦・学部独自の指定校推薦)
  4. 特別選抜(国際バカロレア、編入、帰国生、外国人 など)

総合型選抜

専願型(合格したら絶対に西南学院大学に進学する)の入試となります。

高校3年生・1学期(二期生の場合は前期)までの学習成績に出願資格が設けられています。

この方式では、高校の先生と連携をとる必要もあり、場合によっては、夏休みの前に希望調査があって、2学期から実際に動き始める場合があります。

過去問は非公開となっており、学部ごとに「書類選考」「小論文」「面接」「グループディスカッション」など様々な方法で選考されます。

一般入試

多くの受験生が利用するのが、この「一般入試型」と呼ばれる、入試問題を解いた点数によって選考される形式のことです。

この「一般入試」も、さらに4つの方式に分類されます。

  1. 一般入試
  2. 英語4技能利用型一般入試
  3. 大学入学共通テスト利用入試(前期/後期)
  4. 一般・共通テスト併用型入試

一般入試

この 一般入試は、
 ・外国語 100点
 ・国語  100点
 ・選択  100点
  (選択は日本史B、世界史B、地理B、政治・経済、数学ⅠAⅡBから1つ)
の300点満点となっています。

なお、外国語学部は英語の配点が150点となり、全体で350点満点です。

合格最低点は、学部や年度によっても異なりますが、本番で7割を必ずとることを目標にしましょう。
つまり、万全を期すためには、できるだけ早い段階で7割をとり、さらに「練習だったら8割とれる」というところまで目指していきましょう。

英語4技能利用型一般入試

いわゆる英検などを利用して受験する方式です。

英検などの試験に対し、基準点が3段階あり、
 レベル0:国語と社会の点数だけで合否を決定
 レベル1:30点の加算
 レベル2:60点の加算
となっています。

こちらの詳細は、過去記事の

 『西南学院大学の英検利用について

をご覧ください。

西南学院大学の英検利用について

英検(実用英語技能検定)を大学入試に使えるという話を耳にしたことはあるでしょうか?近年、さまざまな大学で、英検があることで試験が免除になったり、満点に換算され…

大学入学共通テスト利用入試(前期/後期)

3.と4.は名前がややこしく感じるかもしれません。

3.の共通テスト「利用」型は、西南学院大学に実際に受けに行くことなく、共通テストの点数だけで合否を決める方式です。

 ・西南学院大の対策をしなくて済む
 ・受験日を増やさずに済む

などのメリットがありますが、これが本当にメリットになる人は「難関の国公立大学が第1志望」というパターンです。

たとえば、九州大学の法学部を目指していて、

 「過去問を10年分やり込んだけど更に5年分やりたい…」
 「でも西南学院大の過去問も解かなきゃ…」

となっている人にとっては、西南学院大の過去問を解くはずだった時間を、九大の過去問を解く時間に移行できるのでメリットですね。

それ以外の人にとっては、志望校の対策は、ちゃんとしましょう。

実際、ボーダー得点率となるのは、学部にもよりますが、共通テストで75%程度になることが多いです。

九州大学・文系のボーダーが77%であることから、上記の説明は概ね合っているといえるでしょう。

(ボーダーなどの情報は旺文社のHP『パスナビ』より)

ただし、1つ上で述べた「4技能利用型一般入試」でのポイントとも重なりますが、英検で高得点をとっている場合は、こちらでも有利に話を進められます。

たとえば、CSEスコアで2300点とっていると、共テの英語で満点をとった扱いになります。
(英検2級は2600点満点で1980点が合格点、準1級は3000点満点で2304点が合格点。)

早めに英語の勉強を本格化して英検準1級レベルになっておくと、こんなに有利になるんですね!

一般・共通テスト併用型入試

一方、こちらの共通テスト「併用」型は、その名の通り、共通テストの得点と、西南学院大学の一般試験の得点の総合点で合否を決めます。国公立大学の試験のようですね。

しかし、国公立大学の場合は、基本的にすべての科目の共通テストの得点が必要ですが、共テ併用の場合は科目数が限られます。

たとえば、

 ・共通テストで受験した科目のうち、高得点の2科目
 ・西南学院大で受験した科目(英・国・選択)のうち高得点の2科目

の、合計4科目で合否を決める、といった具合です。

4科目とは言いましたが、場合によっては、「共通テストの国語と日本史」と「西南学院大学の国語と日本史」というように、実質2科目での受験も可能となります。

国公立大学と併願しているため共通テストを受験する人、私立専願だが学校から共通テストを受験するように言われてい人、英語・国語・選択科目のうち「2科目ならメッチャ得意だよ」という人、などには特におすすめの入試方式です。

このように、入試方式の選択だけでも、ちゃんと考えて狙っていくことが重要です。
心配になった人は、お気軽に、ご相談ください。

古賀塾の西南学院大学「英語」の受験対策

出題の仕方や順番は2〜3年に1度の頻度で変更されます。
ただし、問われている力や知識に大きな変化はありません。

出てくる単語のレベルは「英検2級〜準1級の基礎」程度です。

基本的には学校で取り組んでいる単語帳を仕上げることでクリアできますが、英検利用のことも踏まえて準1級の単語帳にも挑戦しておけると、より万全でしょう。

試験時間は70分あるものの「時間が足りない」と感じる生徒も多いようですが、多くの場合は、特殊な読み方が必要というわけではなく、単語・熟語を徹底して習得すれば解決します。

1つの単語を思い出すのに平均して1秒かかってしまうのか、それとも0.8秒まで短縮できているのか、それだけでも読解スピードは改善されます。
(共通テストのように6,000語を超えるのであれば、それだけでも20分近く時間を短縮できる計算になります。西南学院大はそこまで語数が多いわけではないですが、それでも単語や熟語への反応速度を上げておくことは重要です。)

空所補充であっても、分詞、態・品詞という文法分野の他、熟語表現に関する問題は頻出です。

このように、長文問題、空所補充、並び替えなど様々な形式がありますが、知識で解決できる問題(逆に知らないと解けない問題)が多いため、

 ・よく出題される範囲に絞り込んで
 ・早めに対策をスタートする

ことが重要になってきます。

過去記事もご確認ください
 【西南学院大学】英語の対策

古賀塾の西南学院大学「国語」の受験対策

全体として、オーソドックスな問題が多い印象です。

たとえば現代文は、傍線部に含まれる「指示語」に注目して該当箇所を確認する、などの基本動作を問われていることがあります。

古文は、他大学に比べて知識問題が多い印象です。

古典文法(品詞分解、語の識別)、敬語なども問われます。

学校の教科書を読んだりする際にも「なんとなく」で済ませるのではなく、自分で語の識別を説明できるようになったり、誰から誰への敬意を表しているのかを確認することを忘れないようにしましょう。

過去記事もご確認ください
 【西南学院大学】国語の対策

選択科目(社会・数学)の対策

最後に、選択科目について触れておきます。

全体的に、
 ・目標の7割までは教科書レベル
 ・知識問題はややレベルが高い
 ・9割を超えることは困難
という特徴があります。

たとえば「英語と国語6割・日本史9割」という目標点の設定は、かなり日本史が得意な場合を除いて困難です。

苦手な科目は無いことがベストですが、せめて1科目におさえて「英語と日本史8割、国語6〜7割」のような目標設定がおすすめです。

【日本史】
 ・教科書レベルが中心
 ・各時代区分から、まんべんなく出題
 ・近代史や文化史の場合、九州の地域史が問われる場合あり

【世界史】
 ・教科書レベルが中心
 ・各時代区分から、まんべんなく出題
 ・やや近代史や文化史の出題が多め

【地理】
 ・教科書〜やや難レベル
 ・最近は、自然環境や産業に関する分野が頻出
 ・SDGsに関するものや、時事的な内容も出題

【政経】
 ・やや難
 ・知識は教科書レベルに収まるが、150字の論述あり

【数学】
 ・教科書〜やや難レベル
 ・場合分けや計算が多くなることがあり、
  解答が間に合わなくなる恐れあり

西南学院大学の受験対策なら、古賀塾!

古賀塾の西南学院大学の受験対策は、最短で合格する手段をお伝えします。

ただし、道を知っていることと実際に歩むことは違います。

「最短」とは、学習単元・項目を絞り込むことだけを指すのではありません。1日のうち、どれだけの時間を受験勉強に注ぐことができるのか、ということも重要です。

入試という観点からすれば、たとえばSNSやゲームに没頭しすぎて1時間も2時間も経過してしまっていたり、そのせいで睡眠不足になったりすることは「最短」から外れてしまう行為になります。

西南学院大学対策を真剣に取り組みたい方は、ぜひ古賀塾に来てください。

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投稿者プロフィール

山下 拓海
山下 拓海
生徒それぞれの目標に対し、現状把握・分析から最短距離で合格するためのカリキュラムとスケジュールを作成し、進捗をしっかり管理することで合格力を高めます。
大学在学中から塾講師として指導に携わる中で、生徒の成績をアップさせることに魅了されました。東進衛星予備校の校長としての教務も経験しております。
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