福岡市内の私立高校で、偏差値・人気、ともにトップクラスの高校の1つに、福岡大学付属大濠高校があります。
第1志望にしている生徒も多くいますし、修猷館高校や城南高校との併願を考えている人も多いと思います。
そこで今回は、この大濠高校の対策として必要なことをまとめていきます。
大濠高校と同じ偏差値の高校
フクトや、古賀塾で取り組んでいる県模試の結果を見ると、大濠高校と公立高校の比較してみます。
すると、
大濠高校・スーパー進学コース → 修猷館高校
大濠高校・進学コース → 城南高校(普通科)
が概ね同じ偏差値となっています。
したがって、1・2年生の間や3年生の1学期・期末テストまでに活用できる指標の1つとして、修猷館や城南を目指す生徒と同じように【定期テストで5教科450点】を目指していくのも良いでしょう。
ただし、全員が受けるような定期テストや、公立高校の入試問題の形式に似せて作った模試では「基本的な力がついてきているか」の指標にはなっても「合格できるか」の指標にはなりません。
では、何が公立高校を目指す場合と異なり、何を確認すべきなのでしょうか
大濠高校の過去問がどのくらい解けるのか
さっそくですが、中3の夏休みに1度、過去問に挑戦してみてください。
例年、7月下旬に過去問が書店に並び始めます。
もちろん、多くの場合は、まだ習っていない単元も問題に含まれていることもあって、全く歯が立たないと思います。
しかし、たとえばマラソンでスタート地点とゴール地点を確認してから走り出すのと、ゴールも分からないままとりあえず走り出してしまうのとでは、ゴールするまでにかかる時間は全く異なります。
受験勉強も同様です。
合格者最低点は、毎年、概ね500点満点中300点ほどです。
(58%〜65%を前後しています)
夏休みの最初の週などに思いっきりやられて、夏休みにどんな勉強をしていけば良いのかを確認していきましょう。
今回は国語・数学・英語に絞って、過去問の傾向について、話をしていきます。
大濠高校の国語の入試問題の特徴
大濠高校の国語の入試問題は、大問が2つしかありません。
説明文と物語・小説の2題で構成され、古文・漢文が単独で問われることはありません。
(小問として設問中に出てくることはあります。また、今後、傾向が変わることは考えられますので、ご注意ください。)
2つしかないため、1つの文章の量が非常に多いです。
説明文だけで比べてみると、公立高校の入試問題が約2,000文字であるのに対し、大濠高校はなんと約3,500文字になります。
テーマになることが多いものとして、最近は「SNSやデジタルデバイスとの付き合い方」や「リーダーとは」などが挙げられます。
小説・物語文も、説明文と同様に長い文章が採用されています。
また、特徴的なのが、平成や令和に書かれた文章ではなく、大正〜昭和初期に書かれた文章が採用されることが多い点にあります。
スマホやSNSなどももちろん存在しなかった時代において、人間関係や葛藤を読み解くことになります。
設問の中には、先生と生徒が登場して文章の理解を深めるような会話が行われているなど『大学入学共通テスト』を意識していると思われる問題も出されています。
四字熟語や慣用句などの知識に関するものも多く出題されます。
学校の教科書に載っているものを完璧にしておくだけでなく、各自でも勉強をしておく必要があります。
扱われるテーマも幅広いので、日頃からの読書習慣がある生徒とそうでない生徒で差が出てくると思われます。
最後に、過去に出題された題材についてまとめておきます
【説明文】
吉見俊哉 『現代文化論-新しい人文知とは何か』
萱野稔人 『「知」を活かす「知」、言論の再構築に向けて』
鷲田清一 『生きることの作法ー真の自立を身に付ける』
亀田達也 『モラルの起源ー実験社会科学からの問い』
土井隆義 『つながりを煽られる子どもたち』
【小説・物語】
※ ( ) の中は発表年
横光利一 『面』(1922)
宮沢賢治 『祭の晩』(生前未発表、宮沢が亡くなったのは1933年)
幸田文 『おきみやげ』(1969)
内海隆一郎『人びとの情景』(1988)
堀辰雄 『幼年時代』(1938)
大濠高校の数学の入試問題の特徴
1つ1つが勝負になる問題になっています。
一見すると、差がつく問題は、後半から始まる関数と図形の問題です。
第3問の関数と第4問の平面図形は「できないと差をつけられる」問題、第5問の立体図形は「できると差をつけられる」問題です。
となると、制限時間内で、最大の得点を狙うためには、前半の計算問題を、どれだけ早く正確に解けるか、ということもポイントになってきます。
中3の1学期の時点でも、じっくり時間をかければ、大濠高校を目指している生徒なら8割以上正解することも可能でしょう。
そこまでの理解をした上で、それを自分にはどんな計算のクセがあるのかを把握し、何を直せばより早くより正確になるのかを確認していく必要があります。
「関数は得意!」と思っている人もまた、注意が必要です。
普段から、学校などでフクトの予想問題や入試対策問題などを解くことがあるかもしれません。
ですが、それらの問題はあくまでも公立高校の対策であり、大濠高校入試の数学と公立高校入試で最も大きく離れているのは第3問の関数です。
福岡県の公立高校は、全国としても珍しく、2次関数よりも1次関数の出題率が高いです。
したがって、公立高校の入試対策を中心に行っていると、1次関数の対策に偏ってしまいます。
比例・反比例の演習や、2次関数の先取り・演習に遅れが出てしまうのです。
実際、大濠高校では、ほぼ毎年2次関数が出題されていますし、2次関数と反比例の融合問題というのも少なくありません。
これらの対策を、3年生の夏休みまでに着手できるかどうかが、大濠高校の数学攻略の鍵になるでしょう。
大濠高校の英語の入試問題の特徴
学校の教科書やワークとの差が最も大きいと感じるのが英語です。
英単語・熟語も、英文法も、会話表現も、どれも難関私立向けの対策が必要になります。
もちろん、試験本番での思考力も必要ですが、それよりも、圧倒的に「どれだけ準備をしてきたか」が重要です。
『短文で覚える中学英単語1900』などで文法の総復習と必要な英単語・熟語を勉強し、『塾技』や『最高水準問題集』などで文法の演習を行いましょう。
ここまでを中3の夏、遅くとも秋までに終わらせて、それからは長文読解や英作文の対策を進めていくようにしましょう。
昨年、古賀塾から大濠高校に合格した生徒も、上記の内容を基準として、自分の得意・不得意に合わせて学習計画を立てていきました。
過去問に取り組む時間や、その結果を踏まえて何を・どこから復習していくのか、1人1人に合わせて計画を立てられるのは古賀塾の強みの1つです。
ここで、古賀塾のシステムについて、簡単に紹介します。
古賀塾は、大きく2つのコースに分かれています。
1つ目の『自立型』は、古賀塾の教室に「通い放題」となるコースです。
ただ何時間も通えるだけではなく、東進衛星予備校の校長を経験した教務スタッフや入試問題や大手塾の模試を作成している講師、全国配信の映像授業の講師、マイナビ(中学受験ナビ)で連載中の講師らが計画を立案し、その進捗や理解度を確認していきます。
分からない問題や、進められていない課題にもアドバイスを行います。
先述の卒業生も、この環境を最大限に利用してくれていました。
2つ目は、今年度からできた『個別授業型』コースでは、50分のインプット授業と50分の演習授業、これら2つを合わせて1コマとしております。
基本的に50分のインプット授業は「先生1人・生徒1人」をオンラインで、50分の演習授業「先生1人・生徒3人」は教室で指導しています。
※詳しくは以下の記事にもまとめているのでご覧ください。
JR九大学研都市駅前の一対一個別授業の古賀塾のシステムと目的
九大学研都市駅前の学習塾「古賀塾」ってどんな塾??
大濠高校を目指すならば、早め早めの対策を
いかがだったでしょうか?
偏差値が同じであっても、公立高校の入試とは、これだけ多くの違いがあります。
学校の定期テストや実力テストを利用して「基本となる力」をつけ、その上に、大濠高校の入試問題に特化した対策が必要になります。
過去問に挑戦した結果を、冷静に分析し(信頼できる先生などに分析してもらい)、自分の必要なことにドンドン取り組んでいきましょう。
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投稿者プロフィール
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生徒それぞれの目標に対し、現状把握・分析から最短距離で合格するためのカリキュラムとスケジュールを作成し、進捗をしっかり管理することで合格力を高めます。
大学在学中から塾講師として指導に携わる中で、生徒の成績をアップさせることに魅了されました。東進衛星予備校の校長としての教務も経験しております。
難関高校、難関大学合格は決して夢ではありません。本気で合格したいと思うなら、古賀塾がとことんサポートします!
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