2022年度の、古賀塾の福岡大学の合格実績は、11名が受験して9名が合格するというものでした。
直前期もE判定だったり、薬学部を受験した生徒も含まれています。

合格した生徒の多くが英語に心配を抱えていました。
その生徒たちも、高3の4月から、夏から、あるいは冬からと、それぞれが思い立ったタイミングから福大に向けた準備をしていきました。

いきなり過去問をスタート出来る生徒もいましたが、多くの生徒は、単語の確認や、個別授業を活用して文法や構文の再確認から始まりました。

今回は、そういった指導経験を踏まえ、福岡大学を受験する予定の方に向けて、英語の対策をどのようにするといいのかということをまとめます。

模試に向けてや、学校のテストに向けての英語の勉強は、やっているつもりだが、福岡大学に向けた入試対策としては、何をすればいいのかわからないから不安だという方は、ぜひ参考にしてください。

福大の英語【難易度と傾向】

福岡大学の英語の入試問題は、主にCEFR-JでA2〜B1にあたる難易度で構成されています。

英検では準2級〜2級が対応します。
ここまでは、文章にすれば西南学院大学と同じですが、比べてみれば読みやすい分が多かったり、文法問題も比較的「頻出」で構成されているようです。

勘を抜きにして英検2級に合格するような力を持っていれば十分でしょう。

福岡大学の英語の入試問題の出題形式

傾向・形式は、ほぼ一定になっています。

ただ、たとえば長文の問題は2タイプ(空所補充、内容一致)あり、自分の受ける学部・方式(系統別 / 前期)でどちらが出題されるかは分かりません。

したがって、
 ①赤本などで直近の2年分を解きつつ、
 ②大学の資料請求フォームから前回の過去問を手に入れて、
  自分が受ける予定でない学部の問題も解いておく
という気持ちで臨むことが重要です。

福岡大学の英語の出題形式と対策法、おすすめ参考書

古賀塾の生徒を指導する際に、どのように福岡大学の対策法をしているのか紹介します。

少しでも参考になれば、幸いです。

実際には、今の模試の得点や、併願校の状況などにもよるので、細かい調整は一人ひとり変わってくるので、LINEでご相談ください。

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福岡大学の下線部和訳の対策法

福岡大学の英語の入試問題で特徴的なものの1つが、下線部和訳です。
平易で構文の取りやすい年度も少なくないのですが、
 ・下線部の前までの流れを汲む問題(指示語など)
 ・構文自体を取りにくい問題
が出されることもあります。

これと関連して言えば長文読解の空所補充問題パターンも、実は文法・構文問題になっていることが少なくないです。
(それに比べれば、内容一致のパターンは素直な出題ですね)

どういうことかというと、詳細は過去問を確認して欲しいのですが、9つほどある選択肢のうち、
 ・文なのか vs. 名詞なのか
 ・過去形なのか vs. 過去分詞なのか
これらをキチンと識別しておかないと、最後の絞り込みが上手くできない場合があります。

そして、この整序英作文を含む文法・語法問題も、長文読解の空所補充問題も、どちらも
 ① 英文解釈力・文法力
  (英語の構文を把握する力、英文法を活かして理解する力)
 ② 英熟語・英単語
  (発音、アクセントを含む)
が求められています。

福岡大学の英単語・英熟語の対策法とおすすめ参考書

英単語・英熟語については、西南学院大学を目指す場合と、ほぼ同じです。

つまり、

 ・学校で指定されている英単語帳、英熟語帳を「完璧に」仕上げる
 ・『Stock 3000 / 4500』 や 『Bricks 1 / 2』、
  『ターゲット1200 / 1400』などはちょうど良いレベル
  ※ 英語が苦手な人は、『1200』の抜け漏れに要注意!
 ・『システム英単語』や『ターゲット1900』なら、まずはStage1, 2を完璧に

 ・できれば『システム英熟語』などの英熟語帳を持っておきたいが、
  時間がなければ『Vintage』や『Scramble』、『Bright Stage』を活用

 ・多読を兼ねた仕上げとして、
  『テーマ別 文で覚える単熟語 英検2級』『同 英検準2級』

といった感じです。

福岡大学の英文法の対策法とおすすめ参考書

英文法は、西南学院大学に比べると、少し取り組みやすいレベルに落ち着いています。

旺文社から出版されている『全レベル問題集』でも、西南学院大学がレベル4に属しているのに対し、福岡大学はレベル3に属していますね。

というのも、レベルがどうこうというよりも、典型的な問題が多く出されている、という点が特徴的です。

また、広い意味での「第5文型」絡みの問題が多いように感じます。

S V O C のCには
 ・名詞や形容詞が入るのか(副詞は入らない)
 ・to不定詞か、原形不定詞か / 現在分詞か過去分詞か
などですね。

他には、「接続詞 vs. 前置詞」や、典型的な構文に関する問題、たとえば
 ・無生物主語(prevent A from V-ing など)
 ・比較(no sooner than など)
 ・仮主語のit / 仮目的語のit
 ・否定語が前に出て倒置
などです。

レベルとしては、既述の『全レベル 3』でも良いと思いますが、おそらく学校指定になっている『Bright Stage』がちょうど良いでしょう。

ただ、
 ・発音、アクセントも一緒に対策したい
 ・念のため、ほんの少〜し難しいレベルまで見ておきたい
という人には『Next Stage』がオススメです。

なお、『Bright Stage』を選択した場合には、発音・アクセントの問題が収録されていないため、

 □ 英文法 ファイナル演習ポラリス1(標準編)
 □ 英語頻出問題 ポラリス1(標準編)

などで演習をしておきましょう。

福岡大学の英文解釈の対策法とおすすめ参考書

英文解釈は受験勉強の山場です。

「英文を読むときにSとかVとか考えたこともない」という人や「共通テスト形式の模試だと40点に届かない」という場合には、

 □ 英文法 基礎10題ドリル
 □ 英文読解入門 基本はここだ!
 □ 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本

からスタートしてください。

ぱっと見では、簡単に感じるものも多いかもしれません。
ですが「なんとなくだけど意味は分かる」という状況は、目指すところではありません。
どのような点に注目し、どのように理解を進めていけばよいのか。そういったものに注目して学習を進めていってください。

特に3つ目の『面白いほど〜』は、読解に対して重要なだけでなく、福大の文法問題でキーとなることが多い単元について取り上げられているのでオススメです。

単なる文法知識だったものが、英文の見え方を変える道具になってくるはずです。

このあとは、さっそく長文問題や過去問に挑戦してみましょう。
間違えたらこれらの本に戻ってきて該当単元を復習し、次の長文へ…ということを繰り返してください。


なお、地方国立大学を併願したり、福大入試で英語を武器にしたりするために、より英文解釈の基礎を盤石にしたい場合は、

 □ 入門英文問題精講
 □ 入門 英文読解の技術70

などに挑戦しておきましょう。

福岡大学の長文読解の対策法とおすすめ参考書

ここまでやると、とりあえず「なんとなくは読める」という感じにはなっているはずです。

ここまで来たら、あとは経験値を稼ぎましょう。

英文解釈のセクションで、肘井先生の本を選んだ人であれば、

 □ 肘井学の ゼロから英語長文が面白いほどわかる本
 □ レベル別 英語長文問題 Solution ①

がオススメです。
福大の場合、「最近の頻出テーマをおさえなきゃ…!」ということはありませんが、演習量を確保するために、

 □ レベル別 英語長文問題 Solution 【最新テーマ編】 ①

までやっておくと良いでしょう。
このルートで勉強を進めてきた国公立大学併願組や、難関私大併願組は、【最新テーマ編】 ではなく、

 □ レベル別 英語長文問題 Solution ②
 □ レベル別 英語長文問題 Solution 【最新テーマ編】 ②

に進むと良いでしょう。

もちろん、西南学院大学対策のときと同様、

 □ The Rules 英語長文問題集 1 入試基礎
 □ The Rules 英語長文問題集 2 入試標準
 □ 英語長文ポラリス 1 標準レベル

などもOKです。

これが終われば、いよいよ過去問です。
過去問演習について、ご相談のある方もLINEで相談してください。

受験対策なら、古賀塾!

今回は、福岡大学の英語の対策法について見てきました。

福岡県に住んでいると、特に理系の方では、国公立大学の併願校として取り上げられることの多い大学です。

しかし、実際には、決して簡単に入れる大学ではありません。

科目が少ない分、ちゃんと準備をしておかないと
「佐賀大学や鹿児島大学などの国立大学には受かったけれど、実は福大には合格できなかった」
というパターンの生徒も少なくありません。

国立大学と併願するつもりならば、遅くとも11月には1度、過去問に触れておく必要があります。

なぜなら、共通テストが終わってからは国立の受験校の選択をする必要があり、気づいたら福大入試の直前。1週間で発音・アクセントの対策をする、または勘を頼りにする作戦を立てざるを得ません。
その他で満点をとれれば大丈夫かもしれませんが、さすがに厳しいでしょう。
第1問の和訳だって同様です。

逆に、12月は共通テストの対策に集中しているはずで、そのタイミングで福大の過去問に触れる余裕はないでしょう。

ということは、11月に過去問に触れておく必要があり、そのためには10月中には上記の学習を終えておく必要があります。

また、受験する学部によって、わずかではありますが配点が異なります。
その配点や自分の得意・不得意を考慮すると、英語にかけられる時間や、英語にかけなければならない時間なども見えてくると思います。

しっかり準備をして、抜かりなく入試を迎えられるようにしていきましょう。

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投稿者プロフィール

山下 拓海
山下 拓海
生徒それぞれの目標に対し、現状把握・分析から最短距離で合格するためのカリキュラムとスケジュールを作成し、進捗をしっかり管理することで合格力を高めます。
大学在学中から塾講師として指導に携わる中で、生徒の成績をアップさせることに魅了されました。東進衛星予備校の校長としての教務も経験しております。
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