今回は、福岡大学について触れていきます。

福岡県に住んでいる人であれば、よく「福大・西南」とひとくくりにして呼ぶことがある大学です。

入試問題から見た場合、この2大学の最も大きな違いは「福岡大学には記述問題があること」です。英語の第1問や、数学の第3問がそれにあたりますね。(推薦入試を除く)

全体的に難易度や形式はかなり安定しているので、特に第1志望にしている人はできるだけ多くの年度や日程に触れておくと良いでしょう。


 福岡大学の公式HP

福大の数学、形式・難易度は?

第1問、第2問は小問集合の空欄補充(答えのみを記入)する形式です。
大問は2つですが、その中でも分かれており、実際には5〜6単元から出題されています。どの単元が出やすい、という偏りもありません。

福岡大学の数学の入試問題は、入試問題全体から見ると基礎レベルにあたります。(医学部医学科を除く)

また、確かに難しい問題は出ていないものの、計算量は少なくないです。
教科書の例題を丁寧に確認し、章末問題や傍用問題集を「確実に!」解けるようにしていきましょう。

受験生のイメージする「基礎」と、入試問題全体から見る「基礎」にはギャップがあるので要注意ですね。

□ 旺文社)全レベル問題集シリーズ で言うと…
 数学ⅠA・ⅡB:レベル3 + 数学Ⅲ:レベル5

□ 旺文社) 問題精講シリーズ で言うと…
 数学ⅠA・ⅡB・Ⅲのいずれも基礎問題精講レベル

□ 数研出版) チャートシリーズ で言うと…
 数学ⅠA・ⅡB・Ⅲのいずれも黄色チャートレベル

かつてのセンター試験と同じくらいに感じる人もいるかと思いますが、誘導がない分、難しく感じる人もいるかもしれません。

教科書の傍用問題集で、難易度が2段階に分かれている(A:基本、B:応用 など)ものだと、応用まで頑張りましょう。

地域の2〜3番手の公立進学校だと、
 「定期テストで80点を超えるために必要だった問題」
という感じです。

逆に言えば、1年生の頃から常に定期テストで80点以上を取り続けていれば、福大合格のために必要な数学の力は順調についていると思っても大丈夫でしょう。

傾向・形式は、ほぼ一定になっています。
第1問、第2問は小問集合の形式で、第3問が記述式になっています。

直近3年分の出題単元

表は、直近3年で出題された単元を示しています。なお、
 □ 系統別①:人文科学、社会科学、スポーツ科学、医療・保健系統
 □ 系統別②:理学・工学系統
 □ 前期:工学部(機械工学科、電子情報工学科、社会デザイン工学科)
としています。

ページの長さの関係上、前期は工学部を代表にしました。
前期はいろんな学部・学科ごとで出題されますが、同じ問題が重なっていることも多く、出題される単元も大きな変化はなさそうでした。

第3問は記述式です。ほとんど毎年、微分・積分から出題されています。ただ計算するだけではなく、グラフや増減表を描いたり、使った公式を明示したりすることを忘れないようにしましょう。
途中経過が正しくても最終的な答えを間違ってしまうと元も子もないので、計算ミスにも気をつけましょう。

改めて表を見てみると、特によく出る単元がありますね。

中でも
 ・微分、積分(数学Ⅱ、数学Ⅲともに記述)
 ・ベクトル(特に空間)
 ・数列
 ・確率、場合の数
などは特に頻出です。

残り時間が少ない、他の科目の勉強をするために数学に時間を割けない、という場合には、上記の単元を中心に対策していくと良いでしょう。

※ この単元が必ず出るわけではないですし、これだけでは合格点を取れるわけでもないので、基本的には全範囲を勉強しましょう。


ここからは、上記を踏まえて、オススメの参考書や問題集をご紹介していきます。
実際には、今の模試の得点や、併願校の状況などにもよるので、細かい調整は自分で考えてみたり信頼する先生に尋ねてみてください。

<過去問を解いてみる>

過去問演習に入っていく基準の1つは
 「解説を読んで理解できるか」
ということです。

赤本の解説を読めば、それだけで7割は分かる、しばらく考えたり調べたりすれば残りの1〜2割も分かる(最後の1〜2割は質問しないと分からない…)くらいになっていれば、過去問演習をドンドン進めていきましょう。

そうでなければ、必要な知識が欠けているか、知識は覚えているけれど使いこなせていない(→演習が足りていない)かです。

<解説を読めば分かる 場合>

まずは演習を増やしてみましょう。

そこでオススメするのは

 □ 基礎問題精講 数学ⅠA
 □ 基礎問題精講 数学ⅡB
 □ 基礎問題精講 数学Ⅲ

です。

あるいは、

 □ 全レベル問題集 レベル①(ⅠA/ⅡB)
 □ 全レベル問題集 レベル③(ⅠA/ⅡB)
 □ 全レベル問題集 レベル⑤(Ⅲ)

も良いでしょう。

さらに

 □ 数学ⅠA/ⅡB 典型問題Type100

も良いですね。
(数学ⅢのType60もありますが、少し難易度は高めです)

特に基礎問題精講は、福大入試と、ほぼ同じ難易度で構成されています。
分からなかったところは、教科書で確認するなどしておいてください。

<解説を読んでも分からない 場合>

数学の基礎力がない場合が考えられます。
したがって、早急に知識を入れるために、

 □ (スタディサプリなどの)映像授業
 □ 入門問題精講 数学ⅠA
 □ 入門問題精講 数学ⅡB
 □ 入門問題精講 数学Ⅲ

などに取り組んでください。

「公式は覚えてるんだけど、そんな解法、思いつかないって!」と思っているタイプには

 □ 数学Ⅰ スモールステップ完全講義
 □ 数学Ⅱ スモールステップ完全講義
 □ 数学B スモールステップ完全講義

もオススメです。
数学Aや数学Ⅲはないのですが、それでも、福大の頻出単元は、大部分がおさえられています。

どんなふうに発想すれば良いのか、数学が出来るようになるってどういうことなのかが伝わると思います。

これで考え方が分かったら、学校で使っている問題集を何度も繰り返してみてください。

おわりに

今日は、福岡大学の数学について見てきました。

いろんな問題集がありますが、選ぶときには

 ・自分の学力
 ・本番での目標得点
 ・学校教材との相性

が大切になります。

何が原因で、どこに躓いているのか。

それが分かってくると、
何を参考書・問題集でサポートしてもらい、
何を(「学校の教材」を含む)をやり込むようにすれば良いのか、考えられるようになっていきますね。

しっかり準備をして、抜かりなく入試を迎えられるようにしていきましょう。



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投稿者プロフィール

山下 拓海
山下 拓海
生徒それぞれの目標に対し、現状把握・分析から最短距離で合格するためのカリキュラムとスケジュールを作成し、進捗をしっかり管理することで合格力を高めます。
大学在学中から塾講師として指導に携わる中で、生徒の成績をアップさせることに魅了されました。東進衛星予備校の校長としての教務も経験しております。
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