こんにちは。古賀塾の山﨑です。

現在、医学部入試が激戦状態であり、現役高校生にとっては合格することが至難の業であるということを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

加えて、センター試験から共通テストに変わり、対策の方法もわからないという中で、勉強している受験生も少なくないと思います。

国公立大学は、基本的には1校しか受験できませんので、出願に悩みます。特に今年はそうです。

今回は、国立大学の医学部を受験した約40名の点数・順位を調査し、合格できた人の傾向を私自身の受験指導の経験も踏まえて紹介します。

現状自分自身がどうであるか、照らし合わせながら読んでもらいたいと思います。

 1.国立医学部の出願ができるラインに乗るには

まず、これまでのセンター試験の結果から、国公立大学の医学部を受験するには、少なくとも750点は必要でした。これを下回ると、合格することが難しく、出願をしない方がいいと言われておりました。

もちろん、逆転合格の可能性もありはしますが、少数派です。

共通テストになると、平均点が1割は下がると言われていますが、国立医学部を受験する層にとっては、センター試験だろうが、共通テストだろうが、得点に差はありません。

※実際の共通テストの平均点については、こちらを参考にしてください。
 受験者数・平均点の推移(本試験)大学入学共通テスト

実際に、今年指導している国立医学部志望の受験生の模試の結果を見ても、例年、センター試験模試を受けている人と比べても、差が無いので、国公立大学の医学を受験する層にとっては、特に難しいテストとは思っていない人が多いと思います。

国公立大学の医学に合格するためには、共通テスト(旧 センター試験)では国語がポイントです。

その理由を以下で説明します。

まず、国立医学部の受験生の多くは、英語・数学・理科においてすべての科目で170点~180点をほぼ確実に取ります。2次試験でも受験する科目なので、高得点の傾向です。

逆に国立医学部を受けるにはまず超えないといけない壁ということにもなります。つまり、ほとんどの受験生は英数理の合計点数が510点~540点/600点になります。

これに社会を追加します。社会は、80~85点が国立医学部の受験生の平均です。(意外と社会が70点台で不合格の生徒も多くいるのも現実です。)

よって、国語以外の科目で590点~625点くらいになる受験生が大半を占めます。

本題の国語ですが、国立医学部の受験生は国語の点数にはかなり幅があります。今回の調査でも、国語は100点を下回る生徒もいれば、180点取る生徒もいました。

最も多いのは、120点前後と150点前後の点数となっていました。

国語は、国立医学部を受験する人にとって大きな不安定要素と言えます。(私は国語バクダンと命名してます)

国立医学部の受験において、2次試験での利用が少ない「国語」という科目はおろそかになりがちです。受験生のみなさんは「共通テスト(旧 センター試験)で出願を諦める」なんてことにならないよう、学習を進めていきましょう。

 2.2次試験の数学力が合否をわける鍵

数々の受験生の2次試験の点数を見て、最も驚いたことは、数学の点数が合格者でもバラバラだということです。90%以上を得点するの人もいれば、60%くらいの人もいます。

逆に、英語は合格者と不合格者の差が少なく、得点率は70%前後でした。高得点の人も、低得点の人も少ないということです。

つまり国立医学部の2次試験において、数学の点数が合否をわける鍵になります。

大学ごとに学習法は異なりますが、まずは公式の概念を理解した上で、数研出版の青チャートを用いて、基本例題を修得することをおすすめします。その後はひたすら入試問題を解きましょう。

医学部の入試問題は年度毎に流行が変わることもあるので、できる限り最新の大学入試問題を解くように意識してください。

 3.浪人生と現役生の違いは理科にあり

今回の調査で数学以上に驚いたことは、現役生はほとんどが理科は70%前後、浪人生は80%前後ではっきりと分布が分かれたことです。数学ほどの幅は無いが、理科は現役生と浪人生で大きく差がつく科目と言えます。

私の受験指導の経験から、この原因はシンプルに履修の早さです。医学部を目指す現役生は理科で浪人生に差をつけられないためにも、遅くても浪人生が勉強を再開する4月までには一通りの履修を済ませておく必要があります。

共通テスト(旧 センター試験)で仮に760点を取れたとすると、合格するためには、全科目2次試験の合計点で75%は必要です。上記でも説明の通り、あまり英語で差がつかないことも考えると、数学と理科で80%は得点しておきたいです。

というのも、「数学90%+理科70%」と「数学80%+理科80%」で比較すると、やはり「数学80%+理科80%」が目標ラインに達しやすいからです。

共通テストの数学で90%を取ることは難しいですが、浪人生の結果からもわかるように早期に対策さえすれば理科の80%は実現しやすいと言えます。

浪人生のみなさんはもちろん、現役生のみなさんも理科の対策を早めに着手することをおすすめします。

 4.国立医学部を合格するために

国立医学部を受験する上で、共通テスト(旧 センター試験)で750点に届かないと出願ができるラインにも乗らないことを考え、国語の学習も手を抜かないようにしましょう。

国語で160点あれば、750点~765点の中に入れるので、とりあえず圏内には入ります。140点であれば、730点~765点の中に入るので、五分五分といったところです。医学部こそ、国語を重要視するということを忘れずに。

上記で紹介した通り、共通テスト(旧 センター試験)では国語、2次試験では数学・理科が合否を分けます。現役生は高校3年次には、この科目を中心に学習できるように2次試験の英語や共通テスト(旧 センター試験)の英数理は2年次までに完成させていくことをおすすめします。

5.医学部志望ならば古賀塾

古賀塾には、医学部予備校での講師経験のあるスタッフや東進衛星予備校の校長経験のスタッフが在籍しており、経験が豊富なスタッフがたくさんおります。

言うまでもなく、国公立大学への進学はとても難しいです。

医学部合格への道は険しいですが、一つ一つの学習をコツコツと行っていくことができれば、うまくいきます。

また、道は大変長くなるので、通過点を設定しておくことも重要です。

このあたりも意識できるといいと思います。

この記事を読んだみなさんが医学部の合格を勝ち取れるよう応援しています。

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投稿者プロフィール

山﨑 翔平
山﨑 翔平
個別指導の古賀塾の塾長。医学部予備校「メディカルラボ」、Z会グループ「アオイゼミ」などで講師経験と東進衛星予備校の校長としての教務経験をもっています。
入試問題の作成や模擬試験の作成、参考書やタブレット教材などの教材作成やマイナビ「中学受験受験ナビ」https://katekyo.mynavi.jp/juken/ などでの連載も行っています。
担当した子ども達に「しっかりと寄り添って自立させる」をモットーに親身になって指導をする先生です。